東京牛乳を学ぼう!授業レポート

みんなでつくる多摩みやげプロジェクト

2013年03月11日 23:34

2/23(土)、多摩センターのたましんWINセンターにて、「東京牛乳を学ぼう!」(同時開催 みんなでつくる多摩みやげプロジェクト成果発表会)が開催されました!この授業、東京にしがわ大学との共催です。

まずは前半、協同乳業・飲料統括室の井上さん&東京都酪農業協同組合の古田土(こだと)さんより、協同乳業についての説明から。



協同乳業といえばメイトーブランドの乳製品。最も有名なのはあの、棒アイスのホームランバー!実は、協同乳業は日本で初めて棒アイスを製造した会社です。他にも、日本で初めてテトラパック牛乳(三角のパックのやつですね)、紙パック牛乳、カスタードプリンなどを作ったそうで、乳製品の歴史を語らせたら右に出るものはいない、まさに老舗中の老舗です!現在も、CMなどでよく見かける、「生きて腸まで届くビフィズス菌」など、数々のヒット商品を生み出している会社です。

続いで、牛乳の歴史についてレクチャー。牛乳の起源はなんと1万年前!羊や山羊のミルクが始まりなのだそうです。乳製品が全世界へ広がっていく中で、牛のお乳が普及してきたそうですが、日本においては長らく、牛乳は薬や天皇・貴族のみが口にする、高級な飲み物だったそう。やっと一般庶民も口にできるようになったのは江戸時代ごろだとか。



昭和に入ってようやく紙パックの牛乳が普及したのですが、その理由はなんと、東京オリンピックの選手村で、協同乳業の牛乳が採用されたからなのだそうです!これには会場のみなさんからもホーッと驚きの声が。

こんなこぼれ話を挟みつつ、続いて牛さんの種類の説明。日本の牛乳はホルスタイン種から集乳したものがほとんどで(約98%)、その他はジャージー牛やエアシャー牛が多いとのことですが、その3種類の牛乳がブレンドされた珍しいミルクが、なんと八王子の磯沼牧場さんで飲めるそうです。



そのほか、牛さんがお乳をつくるサイクルや、搾乳するための成長・出産サイクルなどについてもしっかりと授業を通して学ぶ事ができました。


休憩時間には、多摩の酪農家さんの所在を示したボードを見ながら、にしがわトーク。みなさんご近所を探したり、興味津々です。



そして、いよいよ東京牛乳についての話題です。まずは東京牛乳ってどんな牛乳?どうやって作っているのか?といったことから、酪農家さんとの関係についての話へ。そもそも牛乳自体の売り上げというものは90年代以降、10年間で30%も減っているのだそうです(コーヒー飲料・野菜飲料などが豊富になったことや、ライフスタイルの変化が原因ではないかとの話がありました)。その影響もあり、国内の酪農家も減少中で都内では150軒あった酪農家が約50軒へ減少、23区内は練馬に一軒のみ・残りは多摩地域に点在しているという状況なのだそうです。




多摩にある酪農家さんは従来、いろんなメーカーさんに少しずつ牛乳を売るという形で生計を立てています。そこから、ぜひ自分達でブランドを作って多摩発の牛乳をつくりたい!という51軒中44軒の酪農家さん達で東京牛乳が始まりました。そのメリットはなんといっても、工場が日の出町にあるので、牛乳が集まるのが短時間で済むことだそうです。

搾乳から12時間以内には工場に集まるので、とてもフレッシュなものを口にすることができるんですね。




とはいえ東京牛乳は生産量も少なく、どこのスーパーにでもおいてあるというわけではないので、受講生からは「東京牛乳を初めて見ました。どこで購入できますか?」といった質問もありました。

東京牛乳は現在、「23区であれば、スーパーマルエツ・京王百貨店・QUEENS ISETAN・ナチュラルローソン等で購入できる」とのことです。

東京牛乳を使ったお菓子も、最近はよく見かけますね。こちらは今回の授業で配られた、東京牛乳のサブレです。




その後休憩をはさんで、「みんなでつくる多摩みやげプロジェクト」の成果発表会。まずはこれまでの経緯をプレゼンテーション。



一年前の東京にしがわ大学での授業の様子や、打ち合わせ風景等をスライドで説明。現在開発中のおみやげ、「東京牛乳かりんとう」も初公開となりました。試作サンプルもあり、さっそくみなさんでポリポリ、いただきました!



協同乳業のみなさんも初めての試食です。お味はいかがでしょう?



東京牛乳かりんとう、生地に東京牛乳がミックスされて、ほんのり甘く、ビスケットのようにサクッとした食感です。お茶のお供にも、コーヒーのお供にもぴったりな、優しいおやつになりそうな予感。今後試作を重ね、一般発売に向けて調整をしていきます。

授業の最後には、受講生や講師のみなさまと全員で記念撮影!これで授業終了とあいなりました。



今回の授業を通して、多摩の酪農家発、東京牛乳がますます好きになりました。開発中の東京牛乳かりんとう、多摩のいいところ、いろんなつながりが見えるおみやげになったらいいなと思います!

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